40代薬剤師の学びなおしブログ

医療を幅広く学びなおしてみた

「エビデンス」の落とし穴 その1

世に溢れている健康情報には実に胡散臭いものも多く、専門家が紹介している健康法なども糖質制限がいいとか糖質もバランスよく取らないとダメだとか相反する主張が多く、エビデンスがしっかりしているのだろうか感じることが多くどれを信じたらいいのか、ということが多すぎませんか?
そうこのエビデンスについて語っているのがこの本
エビデンス」の落とし穴 〔健康にいい情報にはランクがあった〕 松村むつみ氏著
筆者の方は医師で放射線を専門にしており、今は画像専門医をしている傍ら、一般人向けに医療リテラシーを普及させる活動をされています。
 
それでは現代の医療の根幹となっているエビデンス〔科学的根拠〕の実態について見ていきましょう。
 
内容
エビデンスは医療では科学的根拠という意味で使われそれに基づいて診断・治療が行われている。しかしエビデンス=たった一つの真実とは限らない。エビデンスには信頼度により6つのレベルに分類される。エビデンスありをPRする怪しい食品や治療が溢れているが玉石混交である。大切なのはエビデンスの本質を知り、選択することである。」
 
考察
エビデンスは絶対のものではないという記載ですが絶対のものはこの世にはないということですね。まあ今の医療でも完璧になんでも治せるわけではないので当然と言えばそうですが。しかし結果の相反するエビデンスについてはどうなのか?この先生の記載では対象の偏った不完全な研究、研究のデザインの仕方の違いや結果の捉え方とのことです。え?と思ってしまいましたがこれが事実なのでしょう。それにしてもテレビなどで専門家と称する方が述べる意見も一番低いとはいえエビデンスになるというのもなんだかなあ。エビデンス好きの私も考えを改めねばいけない時が来たようです。