40代薬剤師の学びなおしブログ

医療を幅広く学びなおしてみた

「エビデンス」の落とし穴 その5

今までエビデンスの信頼性や怪しい情報の見分け方、よくあるエビデンスの判定など見てきましたが、それでは実際に役立つ健康情報の見つけ方は?ということで最終章を見ていきましょう。
 
内容
「現代では目新しい情報が毎日のように出てすぐに飛びついてしまいたい場合はどうしたらいいか?その場合はとりあえず何もしないこと。医療情報は命に関わる重要なことなのでまずは情報収集を。
テレビやネットからの収集では公共のものが質が高くNHK厚労省国立がんセンターなどの公的機関の情報がお勧め。そして事実と意見を分けて考える癖をつける。例えば「薬を投与し平均余命が3ヶ月延びた」のうち3ヶ月延びたのは事実だが効果があった、なかったというのは意見である。
そしてエビデンスや情報より大切なものは主治医との信頼関係を築くことが最も大切である」
 
考察
目新しいものに飛びつく前に一旦止まって情報収集し熟慮する、これは医療以外の生活全般に対して重要なことだとこの歳になってより強く感じることです。ネットが普及しYouTube やその他メディアにこぞって参加しそれぞれの専門家が毎日大量に情報発信をしており情報の洪水が起こっている状態で何を信じたらいいか。。話すとキリがないので医療に関して言えば論文も質の高い論文を探して読んで吟味してだとハードルは高いですね。やっぱり公的な機関はスポンサーも付いていなく、中立な立場にあるはず〔それでも製薬会社との関わりはやはりあるようですが〕なのでそれを信じて情報収集をしていくのが1番確実なのかと思います。あとはより医療者と国やメディアの関係性がよりクリアになってより良いエビデンスが手に入れやすくなることを期待したいです。