40代薬剤師の学びなおしブログ

医療を幅広く学びなおしてみた

免疫力をアップする科学 その4

前回まで腸内細菌の役割について見てきましたが今回の4章はナチュラルキラー細胞<NK細胞>についてその役割や高め方が書かれています。ホルモンとNK細胞の活性化機序やストレスによるNK細胞の活性低下などありますが特に気になった心の持ち方が免疫を変えるという項について
 
内容
「心の持ち方が免疫系の強弱に深く関係していることが知られており神経・内分泌・免疫系が三位一体となってバランスを取っている。その機序は好き嫌いの感情が情報伝達物質POMCを合成し、それがポジティブな感情の時はエンドルフィンやドパミンなどの善玉ペプチドを促し、NK細胞を活性化させる。ネガテイブな時はアドレナリンなどが放出されNK細胞の活性は低下させる。」
 
考察
ストレスが免疫を低下させたり、笑うと免疫アップとよく言われていますがそれがどうしてかというのを裏付ける章でした。POMCというのは初めて聞きましたがこれが感情の正負を判断しているとのことです。ますます人の体って神秘的だと。もう一つフィンランド症候群の記述があり、生活習慣の節制群と制限なしの郡に分けた場合、制限なしの群の方が死亡率がはるかに低かったというデータがあるとのことです。無理に健康を意識しすぎてストレスを溜めるよりも好き放題にやった方が長生きとはなんという皮肉なのか。でもこれもデータの1つなので鵜呑みにせずに。しかし普段常識としていることと矛盾している文献などが多いのなんの。。。